2023.03.08|会長ブログ,日々のこと

感性のオリジナルは若いころにあるのかも

 

こんにちは! 本多建設の本多和彦です。

 

先月2月の15日、少しずつコロナ感染の恐怖が薄らいできたので、

昨年の11月に3年ぶりで新幹線に乗り、東京日帰りをしたことに自信が付き、

今年になって初めての新幹線に乗っての日帰りをしてきました。

 

相棒はいつもと同じ、中学・高校と学校が一緒で

かれこれ60年以上の付き合いをしている同じ歳の友人です。

彼も会社を息子に譲り、暇を持て余していて、

私と同じ境遇でもあるので2か月に1度の割合で東京へ出かけては、

寄席に行って下町で軽く一杯飲んで帰ってくるという遊びを続けていましたが、

コロナで3年間頓挫したため

昨年後半からようやく再開し始めた次第です。

 

今回は、その週の初めの日曜日のテレビを見ていたら、

NHKの日曜美術館アートシーンで

今、東京ステーションギャラリーで佐伯祐三展が開催されてるのを見て、

面白そうなので朝一番の新幹線に乗って観に行きました。

 

もちろん本物の佐伯祐三の絵を見るのは初めてで、

東京では18年ぶりの本格的な回顧展とありました。

若くして2年間のパリ滞在中、ユトリロやゴッホらからも影響を受け、

大阪・東京・パリ、3つの街で画家としての短い生涯を

燃焼しつくした画家と略歴には書いてあります。

 

どういうわけか、昔から佐伯祐三の絵が好きで、

本棚を探したら昭和59年に再版発行された「カンヴァス日本の名画」

編集委員・井上靖、河北倫明、高階秀爾、の本が出てきました。

この本を買ったことも忘れていましたので、

もしかすると買っておいた絵画の本の中にあるかもしれないと探してみたらあったのです。

 

私は絵を描きませんし、描こうとも思いませんが、

昔から絵の本を見たり、テレビでは毎週日曜美術館を見ていましたので

鑑賞するのは好きな方だったのかもしれません。

それにただ絵を漫然と見ているだけでは、あまりよく分かりませんが、

絵に沿って解説されると理解が深まりフ-ンなるほどと納得できて、

場合によってその画家の本を買ってくることもありました。

 

今から約40年も前に買った本が未だに本棚に残っているのも希なことですが、

とうの昔に好きになった画家の絵が急に美術館での回顧展で開催され、

実物の絵に接したとき、自分の好みというか感性というのは、

時が随分たっても変わらないものなんだなあとつくづく不思議に思いました。

 

若いころの価値観は多分自分では意識してはおらず、

もしかすると人真似か、押し付けられた価値へ順応さへしていれば

常識人として通るという世渡り上手の価値観を

どこかで嫌っていたところがあったのかもしれません。

 

私は絵を描くことはできないけれど、自分の好みには忠実であろうと、

片意地張っていたからこそ、この歳になってやっと自分の感性を

ちょっとは信じることが出来るようになりました。

 

だから後期高齢者になっても、まだまだ好奇心は旺盛ですし、

退屈するということはありません。

佐伯祐三展を観て、なんとなくそんな感じを持ちました。

 

ペン
この記事を書いたのは私です。
本多和彦会長